2015年11月29日日曜日

片耳のみでの生活で不便なこと。ストレスなこと。

まだ治療中の身であるのにこんな記事を書くのは治療を諦めているように思われるかもしれないが、諦めているわけではなく、今自分の身に起きていること、感じていることをリアルタイムに記したい意向での記事です。

例えばこのまま完治するとしよう。
完治してから書く記事と、完治せず諦めて治療生活を終えてから書く記事。
また、完治するか分からずに治療している時期に書く記事が同じ書き方、内容になるだろうか。

今の自分が伝えるべきは治療中の苦しみや悩んでいる心境(治るかどうか不明な時期に)で書く記事であり、おそらく需要も高い。
このまま完治したらそれはそれで完治したケースのブログになるし、逆もしかり。
今出来るのは中途半端な状態のままでもいいからブログを書くことだけ。

突発性難聴になったけど治ったよ、当時はこんな苦労したよ。と今現在はあまり困っていない方のブログも何件も読んだ。
突発性難聴になって治らなかった。そして何年かたった今も苦しんでいるというブログやサイトも見た。どちらも本当に勉強になるしモチベーションにもなる。

かなり前置きが長くなったが、そろそろ本題。
11月の3連休最終日の夕刻。JR船橋駅近くのややにぎやかな繁華街を歩いていると、
急に左後ろの方向から「ゴーーーー!!」と大きな音がしたと感じた。
左側は道路だから大きいダンプでも通ったのか?と思ったが、数秒してすぐに急に音が消えたので車ではない。
すぐに気づいたが、自分のすぐ「右側」にあったパチンコ屋の自動ドアが開いて、
しまっただけだった。

<当時潜在的に入ってきた情報>
・左側に道路がある
・左側から聴こえた(と勘違いした)
・視界(前方180度程度)に入っている情報では大きな音を発する対象がない。そのため左後ろから発している音と瞬時に断定。
・ダンプカーのようなうるさい音に近い(と感じた)

この病気になって分かったのだが、人間は音が発生した場所を推測するために、両耳の聴こえ方の左右差と視界、その場所に関する経験(記憶)を総動員して音の発生箇所を特定し自身の生命に影響がないか判断しているのだ。
雷がなったときにどの方角から鳴っているのか分からなくて困惑するような感覚は誰もが経験あると思う。
この病気になって初めてわかったことだった。

国道沿いの歩道を歩いていて、後ろから大きなダンプが近づいてくる音がしても誰も振り返ることはないだろう。

いなか道の細い場所で、同じ音がしたら誰しも振り返るか警戒して道の端にいくかするだろう。

この通常一瞬でする「判断」が耳が1つで稼働させるのは、処理結果の信頼性が減少するため結構危険なのだ。いつか後ろから車にひかれるかもしれない。


たかがパチンコ屋のドアが開いて閉じただけなのに、一瞬の戸惑いを覚えなければいけないのは本当に不便と感じる。
ふだん通らない場所なので、次同じ場所で同じ状況になったときはパチンコ屋だと瞬時に認識するのだろう。
潜在的に学習するんだと思う。

他にも色々不便はある。

・洋服や雑貨等を買いにいくとき店員から右側から話し掛けられると聴こえない。その都度、店員に毎回右耳が聴こえないと説明するのもしんどいし出来れば教えたくない。右側に店員が立っているだけで、実は何も話しかけてきていないかもしれない。けど話しかけられているのか?違うのか?と頭の中で考えなければいけないこと事態が非常にしんどい。

・コンビニやスーパーのレジで、お茶だけ買ったとき等は「袋に入れますか」とか聞かれることが皆さんにもよくあると思う。私にはそれが聴こえないときがある。「レシートいりますか?」と言っているのか「温めますか?」なのかそれとも全く別の質問なのか。聞き返せばいいんだけど、聞き返して更に聴こえなかったら店員に対して悪い気持ちになるしそれがストレスになる。最近は面倒なので自分から袋もレシートも要りません。と言うようになった。いい客になりましたね。(皮肉)

・そして仕事。休職してたので復帰したらある程度付き合いの深かったメンバーには症状を教え左側から話してくれとお願いしたが、100人以上いる部署で働いているのでどこまで症状を伝えておくべき?あまり聞きたくもない話だろうし話すのも正直しんどい。今後の回復経過で考えよう。

・転職したくなったとき、出来るのか?右耳が聴こえないというだけで結果的に減点を受けるはずである。両方聴こえなければ障害者手帳が発行されるので、「障害者枠」で採用されることもあるが片方の耳が健全の場合は、不便な身体だが行政上は健常者。他にもたくさん、国には考えてほしい病気もあるだろうが、突発性難聴になった30歳男性としての思いとして記しておく。

・電話。携帯で電話するときは右耳が多かった。というか、最初掛けるときと出るとき。左側は正常だから、短い電話なら苦にならないが、そういえば長時間電話するときとか、耳が疲れたら逆の耳に変えたりしてたけど今後どうすればいい?しばらくは長電話禁止でしょうかね。あまり今のところ長電話する機会がないのであまり困ってはいないが、今後の課題としては検討せねば。


と、色々不便さを挙げてみたが、両足が不自由な方や、両手が使えないかた、目が見えない方、知的障害をお持ちの方、いろいろな障害を持った方々と比較すれば贅沢なこと言ってんじゃないと言われると思います。

悪いけど、そんなこと知りません。
疾患による苦痛、感じかたは人それぞれです。
他に自分よりもっと苦しんでいる人もいるんだから、まだマシなほうだと思わないとと自分に言い聞かせることはありますが、自分より健康な人から言われたくはない。

数ヵ月前まで完全に正常な身体で生活していたところ、急遽重度の突発性難聴になることは、
結構大変な状況です。精神的にも。なかなか分かってもらえないのは仕方ないんですが、分かってもらいたい。

親や兄弟、仲良くさせてもらってる友人、同僚のおかげでそのへんは助けられているので大丈夫ではあります。

これに限らず、病気ってほんとに怖いね。
規則正しい生活、食事、ほんとに気を付けていこうと思いました。

今回はこの突発性難聴による不便な環境をお伝えしましたが、次回は近況をお伝えします。

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